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いよいよ最終回!【計量豆知識 第8回】

「はかる場所によって重さは変わる?」、

「現地でキャリブレーション(校正)が

できないときはどうする?」

2023/3/28(火)

   様

 

こんにちは。
計測・計量・医療機器メーカーの株式会社エー・アンド・デイです。

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メールマガジン第269号は、A&Dのホームページに掲載している計量豆知識の第8回ご紹介として、「はかる場所によって重さは変わる?」と「現地でキャリブレーション(校正)ができないときはどうする?」をお知らせいたします。
また、メルマガ後半でA&Dの防塵・防水台はかりがお客さまのWebサイトに掲載されたニュースをご案内いたします。

「はかる場所によって重さは変わる?」

「現地でキャリブレーション(校正)ができないときはどうする?」

詳しくはこちら

「はかる場所によって重さは変わる?」

 

天びんやはかり、ウエイングインジケータ(計量指示計)を購入すると、取扱説明書に必ずキャリブレーション(校正)を行ってくださいと書いてあります。さて、なぜキャリブレーションしてくださいと書いてあるのでしょうか?

私たちが住んでいる地球には万有引力があり、すべてのものを地球の中心に引っ張っています。
引力の他に地球は自転しているため遠心力も働いています。遠心力は引力とは逆方向の力になります。地球の円周は約4万kmですので赤道のところは時速約1666kmで動いていることになります。東海道新幹線の時速が270kmですから、地球は新幹線の約6倍のスピードで高速走行している計算になります。
引力は地球の上では、ほぼ一定ですが遠心力は北極、南極では最小、赤道付近は最大になります。
遠心力の影響で地球は赤道半径が極半径より約21km長い楕円になっています。

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では実際に南極と赤道で重さをはかった場合、重さの違いはどれくらいでしょうか。
北極に近いフィンランドのヘルシンキの重力加速度(物体を自由落下させたとき、重力によって生じる加速度)は9.819m/s2、赤道に近いシンガポールの重力加速度は9.781m/s2となります。
100kgのもので計算すると9.781(赤道)÷9.819(極地)=0.996=99.61%となり、極地で100kgのものが赤道では99.61kgとなり、差が390gということになります。
極地で100kgの分銅を載せたときに100kgと表示するはかりを赤道付近に運び、そこで同じように計量をすると、はかりも分銅も全く同じものであるにもかかわらず99.61kgと表示されます。これは先に説明したとおり、分銅が遠心力の影響を受け、軽くなったためです。
ちなみに日本では北海道の札幌で9.805m/s2、沖縄の那覇で9.791m/s2の重力加速度になります。
計算すると9.791÷9.805=99.86%となり、遠心力の影響で、札幌で100kgの重さのものは沖縄では99.86kgの重さとなり、140gの差となります。

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本題のキャリブレーションに戻ります。
いままでの説明は計量する場所でキャリブレーション(校正)を一切行わず、同じものを同じ計量器で場所を移動して計量した場合のことです。
計量した場所や高度で重さが違うと不都合がおきますよね。例えば1gあたり4,000円の金をフィンランドで100kg購入すると4億円になりますが、同じ金をシンガポールで同じ計量器(シンガポールでキャリブレーションをしていない)で計量した場合は99.61kgと表示され、換算金額は3億9千8百万円となります。シンガポールで買った方が200万円お得ということになってしまいます。
しかし同一の金はどこに持っていっても本質は同じです。そのことを質量(物質が元々持っている量)と呼びます。
重量は引力と遠心力の合力ですので場所により変わりますが、質量は不変です。
したがって、計量器はどんな場所でも同じ値を示す質量計でなければなりません。
計量器を質量計にするために必要な作業がキャリブレーション(校正)です。

    詳しくはこちら

     

    「現地でキャリブレーション(校正)ができないときはどうする?」

     

    インジケータ(計量指示計)と荷重センサーのロードセルを組み合わせて計量器を製作する場合、はかるものが大変重い場合があります。例えばトラックスケールの場合、積み荷はトラックごとはかることになります。

    truck

    このような場合、数十tの分銅やその分銅を載せ降ろしするためのクレーン車などの機器を使用場所まで運搬するのは大変です。
    そこで、役に立つのが重力加速度補正機能です。
    重力加速度補正機能を有したインジケータであれば、製造場所でキャリブレーションを行い、製造場所と使用場所の重力加速度を入力すれば使用場所での分銅校正を行わなくても計量器(質量計)として使用することができるようになります。
    ただ重力加速度補正機能を有したインジケータとそうでない機種があり、重力加速度補正機能がある機種の場合、取扱説明書には重力加速度マップを記載しています。

    重力加速度
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    A&Dは、用途に応じて各種の計量機器をご用意しています。

    詳しくはこちら

    A&Dのメールマガジンでは、数回に分けて計量豆知識をお知らせしてまいりましたが、今回が最終回となります。

    これからも、ときどき計量豆知識のページを見に来てください。

    https://www.aandd.co.jp/products/keiryo_kiki/tech_info.html

    ★ Webサイト掲載情報 ★

     

    横河レンタ・リース株式会社様が運営するWebサイトで、A&Dの防塵・防水台はかり「FG-CWPシリーズ」が紹介されました!

    TechEyesOnline

    2022年9月14日(水)~16日(金)に東京ビッグサイトで開催された展示会「計量計測展(INTERMEASURE)」のA&D出展ブースで行われた取材の内容がWebサイトに掲載されました。

    exhibition_booth

    西塚氏:2022年6月に発売した新製品の防塵・防水台はかりFG-CWPシリーズです。水深1mに30分間浸漬しても水の影響を受けない「防塵・防水等級IP67(※)」が特長です。使用後の洗浄時に遠慮なく水をかけて洗えることが売りです。洗浄性の観点からオールステンレスの仕様にしました。さらに新しい試みとして、本体の表示部、ポール、計量台、さらに計量皿を外したフレーム部をアルコール洗浄できます。

     

    Webサイトはこちら ※会員登録が必要です。

    FG-CWP-1

    防塵・防水台はかり「FG-CWPシリーズ」

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    お見積りや納期につきましては、お取り引きのある代理店にお問い合わせください。代理店がご不明の場合は、お近くのA&Dまでお問い合わせ願います。

    https://www.aandd.co.jp/support/contactus.html

    エー・アンド・デイから毎月3~4回、メールマガジンを発行いたします。

    医療・健康機器から計測・計量機器、試験機まで、弊社の“はかる”幅広いジャンルのお役立ち情報にご期待ください。

    メルマガバックナンバー

     

    A&Dのウェブサイトにてメルマガのバックナンバーを掲載しております。弊社の“はかる”幅広いジャンルのお役立ち情報にご期待ください。

     

     

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    「WAY」バックナンバー

     

    A&D情報マガジン『WAY(ウェイ)』は、当社製品がユーザー様にどのようにお役に立てているかについて、インタビューを通じてお知らせする情報マガジンです。

     

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